ブラック企業って何なんでしょうか?
私は社会問題になった事件がありこの記事を書いてそれなりにPVを稼いだんですけど、電通はブラックではないと思っています。じゃあ、ブラック企業って何なのさ?という素朴な疑問にもう一度迫りたいと思います。
待遇
ブラック企業は単に長時間労働だということでなく、その対価が低すぎることにあるのだろうと思います。ゴールドマンサックスのフロントはえげつない労働時間、精神的プレッシャーに耐える必要がありますが、ブラック企業と呼ばれないのは待遇がいいからでしょう。
年収200万円でも残業がなく年間休日が150日あって有給が完全消化できて社会保険加入ならやりたい人はたくさんいるだろうと思います。逆に年収1000万円でも残業が毎日5時間以上、ほぼ休みがなく有給は一切取れないなら割に合わないと感じるでしょうね。
ブラック企業って年収300万円レベルなのに、労働時間が長くて時給にすると悲惨なくらい低いことがまずは条件なんだと思います。アルバイトレベルの時給千円を割り込んだら、自由度の高いフリーターの方がマシになってしまうので人生の満足度からすると完全にブラックです。
対価
仮に時給千円を切っていても、入る人が耐えない業界もあります。徒弟制度が強い業界は寝食が何とか維持できる程度の待遇を提示されることが多いです。漫画家アシスタント、建築士、ポスドクなどの芸、研究の類はそういう仕事も珍しくないです。自己責任で進む業界なので覚悟して進むならブラックとはいえないでしょう。
芸事でトップに立てば、ファッキューマネーをゲットするくらいは出来ますし、研究はそんなに儲かりませんが、大学教授とかになれば鼻高々で安いプライドを満たせるかもしれません。そういう成功を夢見てやることです。ここではお金なり、社会的地位でプライドを満たすことが出来るかもしれないという期待が対価です。
成功しなくても、その芸、研究をしていれば我慢できるくらい好きだったり、元からアッパーミドル出身でお金を稼ぐ必要はなく、満足度の高い人生を歩むための仕事が必要なだけなら特に問題ないでしょう。ここでは対価は自己満足であって経済的価値を求めていません。
つまり、何かしらの対価があり、それで納得しているならどんなに低待遇でも問題ないと思いますしブラック企業ではないのです。その仕事が割に合わなくても、何かしらの技術、経験が身につくことで市場価値が上がるならいいんです。例えば、「すきやばし次郎」で激安給与でこき使われても、一流の寿司技術が身につくなら、特に問題ないと思いますよ。
価値
ブラック企業は「夢」という言葉を安売りして洗脳しようとするわけです。例えば、飲食でブラック労働しても、先にあるのは飲食業の独立するくらいしかなく、その独立もフランチャイズでするなら、更なる奴隷になる可能性が高いです。やるなら、自分でフランチャイズを作る気概が必要です。
飲食業を成り立たせるために調理技術を学ぶならともかく、フランチャイズはセントラルキッチンなので暖めるだけですし、経営を学ぼうにも上から降ってきた目標を延々とこなすだけなので投資行為に携わることは出来ません。せいぜい、アホな学生バイト、ワガママなオバちゃんパートの扱いが上手くなるくらいでは?
これはアパレルも同じで、デザイン、縫製などの職人要素は外注がやり、ブランディング、店舗開拓、海外進出などの投資は本社の外資コンサル出身者が行うので、店舗で店長を務めてもさほどの勉強にはなりません。せいぜい、学ぶことがあるのは2-3年でそれ以上はタダの流れ作業です。
つまり、何の将来もないことを「夢」という魔法の言葉で延々とさせて将来を奪うのがブラック企業なんです。延々とカリスマオーナーの後継者探しをしたユ○クロは息子達が継承することになりそうですが、息子さん達に大学出した後、店長させたんですか?させるないですよね?だいたい、以前の後継者も店長出身者を候補にしませんでしたよね?
わたしの知る限りでは息子さん達を外銀、総合商社で修行させていたはずで店長をしたことはないと思います。やっていたとしても2-3年以内の修行であって長くはしていないはずです。そんなこと長くしていても、経営者として投資に携わるためにほとんど意味がないからです。
まとめ
電通はパワハラ、長時間労働が恒常化していていても、上記のいずれにもあたりません。払うもの払っているし、総合職であるなら出世の道もあり、そこで身に着けたコネ、経験で独立したり、他に高く売っている例はいくらでもあるからです。
でも、本物のブラック企業出身で成功した人っているのでしょうか?ユニ○ロ店長出身なり、ワ○ミ店長出身で成功した人っているんですか?いるにしても、ほんの例外であって一般例ではないはずです。
もし、読者さんで上記すべてに当てはまることをしているなら、自分の人生を考え直したほうがいいのかもしれません。
まだ、ワ○ミがブラック認定されてなくて、渡○氏が頻繁にTVに出ていて自論を披露している頃、既にブラック認定されていたモ○テ○ーザとやっていることは同じだし儲けも大して変わらないはずなのにどう違うんだと思いました。
ブラック企業は、若者を使い倒す形で儲けているので、使い倒された若者のその後のケア(精神的な医療費等)を考えると、ものすごい社会的損失であると思います。
ワ○ミがなくても、他の店で外食も、総菜屋さんに行っておかずも買うことができるので、一向に困りません。
本当にブラック企業には潰れてほしいです。
本当に、学生には将来の就職状況等よく調べて進学してもらいたいです。
特に引きこもりがちの人は、自分の進路をよく考えて進学したほうがいいですよ。
そういえば、この前、企業はお客様から稼いでるが、ブラック企業は従業員の給与を削って稼いでいる。という話を聞いて腑に落ちました。
ブラック企業を風刺した四コママンガがあるので紹介します。
https://careerconnection.jp/biz/economics/content_1319.html
これってすごい当たっていて、長時間労働が続くと自分の市場価値や転職のことなど何も考えられなくなります。周りの同僚も同じ状況なので、サービス残業当たり前、プライベートを犠牲にして一人前といった認識になります。そして、忘年会や社員旅行などを会社から出してもらうと「なんていい会社なんだ!」となります。技術の有る無しは関係なく搾取されますので、転職市場で価値がある人はできるだけ早く脱出しなければいけません。
ちなみに、このウサギ社長は自分の悪事(?)を理解してるだけ良いのですが、世の中のサイコパス社長は理解していません。
・働かせてやってる、食わせてやってるから会社に尽くして当たり前。
・残業が多いということは仕事が遅いということ。
→仕事が早い人より遅い人に多く払うのはおかしい。
→つまり残業代を支給するのは不公平だ。
・有給は使わない社員の方がより真面目に働いてるとみなし、評価する。
・自分の会社だから自分が好きにして当たり前。労基の言うことなど何故聞かなければいけない?
などといったことを、心から正しいと思っています。触れたら負けです。
確かにブラック企業は良くないですが、ブラック社員も存在していて、会社に対する貢献、稼ぎが少ないが、権利は主張する。となると使用する側からするとかなりリスキーで中小企業ならば致命傷になりかねません。お互いのバランスが大事だと思います。そのバランス感覚を養うために、勤めながら起業する等両方の視点があると良いですね。
雇用者、労働者ともに覚悟がないんですよね。雇用者は違法行為を平気でするし、労働者は法律を盾にして義務を無視します。違法に対する罰則が皆無に近いし、明らかな意図的怠惰も解雇もできないのは社会の停滞になっています。
シン
シンさんは世界で通用する技術を身に着けるために努力すべきとおっしゃいますが、人生を楽しみたいのであれば、ホワイト企業を見つけてそこに就職し、仕事はそこそこに趣味を楽しむというのが一番だと思いますがどうでしょうか。
ブラック企業に関する記事を見てそう思いました。
自分の年齢、会社の経営状態、体制を見て逃げきれそうならしがみつくのもいいと思いますが、ホワイト勤務だと安心して後ろから切られたら人生は破綻しますから、組織に依存し、市場価値をなくしてしまうのは見返りの少ないギャンブルですね。
電機はどこも10年前はホワイトだと思われてたわけで、10年後の予想は困難で日々何かしらを磨いて市場価値をつけることが身を守ることになるだろうと思います。
シン
ブラックがなくならないのは、間違って入っちゃった人が騒いでるだけで、そこしか居場所のない人達も居るからでしょうね。