じゃあ、お金は嘘をつかない

どこかで聞いたようなことですが、「お金は嘘をつかない。」という原則は間違っていないなぁ、とふと思ったので、記事にしたいと思います。

お金

人はお金がかからない場合、本当に気軽に賞賛するし、参加するんですけど、ほんの少しでもお金を払わなければならないと、かなりハードルが高くなります。特に日本のようにデフレが当たり前になり、給与が上がらない国ではお金を払う、ということが快感ではなく、罪悪感になるので、日本人はなかなか財布の紐を緩めません。これを政府が変えようとしていますが、上手く行っていません。

ぬるりと生きる、の取り組みはここに挑戦しようと思っています。お金を払ってくれる読者さんがいるだろうか?、ということで、無料だから、記事のリクエストはするけど、有料なら、するわけないじゃん?、となるかもしれません。コメント欄では使ってみたい、という意見が出ていますが、私は未だに懐疑的で、お金を払う、というのは本当に心理的な壁があります。

逆に言うと、定期的に有料記事リクエストが入るようになり、私、温利信が書く記事には多少なりとも、お金を払う価値がある、と判断してくださる読者さんがいるというのは私にとって、確かな自信になり、今後のブログの成長につながるでしょう。お世辞で身銭切る阿呆はいないので、支払われたお金は嘘をつかないと思います。

市場

ソロス氏曰く「市場は常に間違っている。」のですが、「時間をかけて再帰していく。」とも言っています。つまり、実態の価値に反して、高いもの、低いものが市場には常に転がっていて、そのギャップを見つけて、正常な位置に戻してあげるのがソロス氏の仕事だ、ということらしいです。

私はその意見にまったく賛成で、どんなことであっても、市場=大衆が感情的に思い込んで、市場価格が作られるので、実態から乖離しているのは当然なんですが、その乖離を永遠に続けていくことは不可能なので、どこかの時点で雪崩が起きて、落ちていくわけです。面白いことに市場はゆっくりと上がり、激しく下がる、というパターンしかありません。

どんなこと、ものであっても、ファンダメンタルズを無視した価格はどこかの時点で必ず崩れますし、崩れなかったことは歴史上、一度もありません。その崩れる時点がいつかわからないだけのことで、それがわかるなら、あなたはソロス氏になれるだろうと思います。私は東芝を怪しいとはずいぶん前から思っていましたが、何も出来ませんでしたw

会社あれば、財務諸表がすべてだし、サラリーマンであれば、報酬額がすべて、大学であれば、就職率がすべてです。そこを無視して、a社は財閥系なので格上とか、管理部は営業よりも上だとか、偏差値が高いのでエリート校だとか、そんなものはまったく無意味です。どんなことも目的に合わせた数字があり、それはほとんどの場合、お金に換算され、それがすべてです。

日本

戦後の日本って、市場の原理がほとんど働かなかった不思議な国で、ほとんど社会主義国だったのだと思います。優秀な人間がほんのわずかしか報酬を受け取らず、無能な人間を解雇することもなく、年功序列、終身雇用で守りながら、経済成長を続けてきた唯一成功した社会主義国だったのです。

日本と似たような体制の国って、東南アジアだとベトナムです。無数の公務員、国営、半国営企業があって、その評価基準は学歴、コネなので、ベトナム人は学位を取るだけのために仕事そっちのけで夜間学校に行きますし、権力者に媚を売る為に仕事を放置して、贈り物、お土産なんかを探して、奔走しています。その結果、経済はボロボロになったのです。

未だに日本人は平和ボケしていて、これほど経済が痛み、過去の遺産を食い潰して、生計を立てるボンボンみたいな状態になっても、終身雇用、年功序列をよりどころにして、会社を親みたいに考えている人が多いです。そして、信頼していた会社から後ろからぶった切られて、単なる雇用契約だったと、初めて気がつくのでしょう。

これもお金は嘘をつかないので、日本経済がまともな経済力を失ってこれば、企業は体力を失います。いつも言いますが、日経平均はもうバブルの最高値を抜けませんし、多くの大企業は減収減益を繰り返し、そこに連なる中堅、中小企業も同じように減収減益を繰り返すわけです。どんなに「日本スゲー!!!」とか、テレビ番組で外国人に言わせても、その事実は隠すことは出来ません。

まとめ

どんなことも「お金という数字」がすべてです。ご立派な経営理念を語ってくれる経営者も増収増益が達成できなければ、株主は怒り狂って、罵倒してきます。従業員にきれいごと、やりがいを語って、長時間、低賃金労働を強いていても、生活が成り立たなければ、辞めるしかありません。

この辺の考え方がアングロサクソン、ユダヤ、中国人なんかに日本人は適わないんだと思います。彼らはどんなことも数字を出す為にどんなこともためらわずにしますし、場合によってはルールを捻じ曲げたり、ルールを作り変えてでも、数字を勝ち取る為に全力を尽くします。意味のわからない情緒的な考えを競争の場に持ち込むと、やられてしまうことがほとんどだろうと思います。

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