商売やるからには儲けたいと思うのが当たり前です。
ニッチ
王道を走っても、よほど突き抜けて良くないなら、大手に食い潰されます。飲食なんかは王道なので、よほど美味しくないとフランチャイズに喰われてしまうわけです。セントラルキッチンで管理されているのだ味の保証はありますし、きちんと研究して大多数が美味しいと感じる味にしています。
だから、何かしらのニッチを探してくるのが先で、大手が入るには小さすぎる、手間のかかる市場で、とんがって行ける想定が出来ないなら、試す価値すらありません。単に流行りに手を付けても、時間の問題でレッドオーシャンになり、凄まじい食い合いになるでしょう。
アイディアがあり、具現化するための行動力がある人がニッチ市場で成功するわけで、そのアイディアが圧倒的に素晴らしい必要もありません。案外、誰でも思いつく程度のことが誰もしていなかったってこともあるので、自信があるなら、リスクを取って突っ走るのも悪くないでしょう。
IT
私は敬愛する邱永漢先生の昔の本を読んで温故知新が出来ないか?を考えているのですが、先生は不動産を軸にして商売を構築しており、ごもっともではあるが、古い手法なんです。だから、先生は手法を変えるのでなく、市場を変えることで発展させようとして、台湾、中国、晩年はベトナムにも手を広げていました。
日本で不動産を軸とする商売を今からはじめるのは無駄であり、あくまでITでプラットフォームを構築して、オペレーションはどこでも出来る必要があります。なんなら、シンガポールで日本市場向けの仕事をしても良いですが、流石にこれがうまく行った例はありません。距離が遠すぎるからでしょう。どんなにITが進化しても、ユーザーと遠すぎると上手く行かないのです。
今更、商売上の失敗を不動産で取り返すようなことはできない代わりに、不動産がない、格安で運営できるようになったので新規参入者はこれを生かさない手はありません。リモートワークで別々に活動して、定期的に集まって交流してもいいし、郊外で安く共同生活をしても良いでしょう。
つまり、直接運営者の人件費以外は極力お金を払わないやり方をしないと、ニッチ戦略は成功しません。スタートアップなんかは上場を意識するまでCFOを雇わないことが珍しくないですが、そんなの外注化して費用にすればいいので、固定費にして負担しなくても良いんです。ITによって格安で外注出来ます。
情弱
儲けようとするなら、情弱からむしる必要があり、本来の原価を無視したプレミアム、ブランド力を植えつけていく必要があります。アップルなんて、同レベルのスマフォの倍以上で売っていますが、未だに売れていますし、信者が喜んで、そんなに変わらないニューモデルを買います。
酷いところになると、ソシャゲみたいに廃課金で価値のないデータを売りつける会社も出てきますし、こういうのは何の価値もそこに与えず、中毒性を売り物にしています。こういうのはパチンコなんかと同じで、どうしたら脳に刺激を与えて、お金を払ってしまう心理状態にするかを研究しています。
本物の情強は絶対に手をしないモノ、サービスを売らないと儲からないのです。私は情強ではないので、iPhoneを持っていますし、他の原価に見合わないブランドも持っています。そして、それを後悔もしていないので、廃課金者のことを笑う権利はないでしょう。
良い言い方をするなら、相手を多く楽しませた対価が利益であり、その原価って関係ないんですよ。だから、私も記事、小説でお金を取っていますし、私の時間以外は何の原価もかからないサービスですが、それに価値があると考えている読者さんに買ってもらっています。
評価経済、という価値観が広がってきていますが、実際のモノを介さなくても、サービスを提供ができるし、そういうサービスでないと新規参入者に出来ることはありません。古くからの地主が持っている喫茶店なんて、損得度外視した原価で人気になることがありますが、そんなのに無産者がコスパで敵うわけないです。
まとめ
この観点で何か出来ないだろうか、といつも考えています。お金に出来ないことは発展できないし、それはNPOだって同じなんです。困っている人を助けたいから、ボランティア、お金を上げても、何も解決しません。経済的に自立できるまでをサポートしないと、自己満足で終わります。
日本人はサービスにお金を払うのが嫌いで、そういう商売を毛嫌いする人が多いのも、日本で新しいサービスが生まれづらいのかもしれません。どんなことであってもお金が発生し、循環させないとならないことを学校教育、家庭教育で教えていかないと、これからの社会に日本はもっと落ちぶれるだろうな、と思います。
記事の観点に追加で、二度と手に入らないものには、儲かる要素があると思います。
このブログの第1・2版は、お金を出してでも読みたいです。もし明日シンさんが急にブログ飽きたなと姿を消したら、過去の記事は未来永劫、読むことは出来なくなります。出版物は絶版になっても、オークションで何とか手に入りますが、ブログ記事はどう頑張っても読むことは出来ません。ネットの繋がりは儚いです。だから、コンタクトが取れるうちに、買ってでも読みたいと思ったのです。シンさんがいなくなったら、このブログのことは、すぐに忘れるかもしれませんが、気になってひどく後悔するかもしれません。
私は都築響一さんが好きなのですが、彼も儚いものを好み、写真集や動画で、消え失せていく物事を記録しています。二度と戻らないものを残すのが好きなようです。彼は儲けを目的としていないですが、ニッチかつ貴重なので、結果的にはそのうち儲かるだろうなと思っています。他人が価値を軽んじて、消え去っていくものには、儲かるチャンスがあると思います。
過去記事にこだわりますねw 読めないと思うと、読みたくなるのでしょう。限定商品が売れるように、いままで見向きもされなかったものが、消えることになり、行列ができる、と言う方もありますね。さて、第1版、第2版を売るにも編集にそこそこ時間がかかるので、そんなことなら、新しい記事なり、小説なりを書く時間にしたいので、悩むところです。
シン
編集にも手間がかかるのですね。それなら遠慮します。
希望は伝えましたが、シンさんが満足されるのが、一番大切だと思いますので、リクエストもこの辺にしておきます!
編集しなくて良いなら、無料で差し上げますよ。
シン
良いんですか!?ありがとうございます。無料ではなく、ココナラで納品お願いします!
確かに多少のお金が絡んだ方がお互いに後腐れないですから、ココナラの相談項目に過去記事が欲しい、と言うことで依頼して下さい。
シン
トガシさん(仮名)なんて、働かない事が既に芸風の一部ですからね…羨ましい…。
筑波山さん
冨樫先生大好きで、再開の度に、テンションが上がります。休みがちですが、年々ストーリーが上手くなっていて、40過ぎても成長している稀有な方だと思います。一度儲けきって、今は商魂を感じさせない作風が良いです。彼をみると、世の中は、儲けようとするほど儲からないのかもと思います。
ナマケモノさん、
>彼をみると、世の中は、儲けようとするほど儲からないのかもと思います。
これは、本当にそうですよね。
大巨匠の鳥山さん、井上さん、冨樫さんそれぞれに、全盛期少年ジャンプの売上至上主義に色々言いたい事が多々あると思うんですが、そうした厳しい連載環境が世界に冠たる日本のマンガを生み出した側面もあると思うので、痛し痒し、なかなか難しい所です。
日本人はサービスにお金を払うのが嫌いで、そういう商売を毛嫌いする人が多いのも、日本で新しいサービスが生まれづらいのかもしれません。
それは、あるのかもしれません。
日本の飲食店の接客レベルの高さから情報やサービスは無償だという考えが強いのかもしれません。
製造でも一度、質を上げると次からその負担分がデフォになります。また、品質向上(壊れにくいことや現場の修理工数削減)ができたので単価上げてほしいと言っても却下します。
現場の負担や後工程になるともっと負担が増えるものもあります。
私の仕事も社内のリスク管理が中心ですが、訴訟で工場止められたり賠償金で痛い目にあった部門は強力してくれますが、社内の情報管理や事務効率の改善や知財活動には消極的です。
前から思っていたのですが、引用するときは>を使うなりして、引用していることをわかりやすくして貰えますか?どこまでがニコさんの意見なのかすぐにわかりません。
シン
リスク管理部門はどこでも煙たがられますし、役割の重要性の割に正当な評価がされ辛いちょっと悲しい部門な気がします。一見儲かる取引は潜在リスクからしたら実は割に合わないことも多いですが、それを潰すと利益を得るであろう部門や経営幹部から恨まれることも多々ですし、正しいことをして政治的に難しい立場に立たされるのは居た堪れないですね。
リスク管理部にそれなりに権限を持たせないと、会社の暴走を止められません。金融取引の根幹はリスク管理ですが、洗練されていると言われていた投資銀行でさえ、莫大な収益を上げていたトレーダー相手にリスク管理部の介入権限は限られ、それが金融危機を助長したようです。情報も与えられず、市場が暴落し始めてからようやく焦ったトップが指示を出し、リスク管理部が無理やりトレーダーの帳簿をチェックして中身を見た経営陣全員青くなったなんて笑えないです。
大災害から組織を救った人間ばかりヒーローとして賞賛されますが、本当のヒーローは大災害を未然に防いだヒーローですよ。周りの人間にはそれが誰だかわからないだけで。少なくとも経営陣がそれを理解している会社だといいですね。
山一破たんの時もリスク管理部門が機能していなかったことが大きな理由の一つになっていました。つまり、歴史は繰り返されるんですよね。内部のリスク管理部門ではだめだ、ということで、格付け会社が力を持ってきたのに、その格付け会社が肥大化して機能せず、リーマンショックが発生しましたし、未だに怪しいレーティングを繰り返しています。かといって、本業と関係のないリスク管理部門が大きすぎても、社内官僚が変な力を持ったりして、収益を圧迫します。中堅上場企業では厳しいIRをやり切きれずに上場廃止しかねないんですよね。
この問題は人間社会の永遠のテーマなのかもしれません。
シン
引用の話をして、返信してませんでしたね。
サービスを無償と考えると、付加価値をつける動きが止まってしまうので、経済活動として小さくなってしまいます。だから、日本企業はサービスでお金を取る、払うことを覚えて、必要なリスク管理をきちんと用意し、事務効率を上げる努力をして、払うものに払って、払う必要ないものに払わないことを徹底するべきで、なんとなく例年並みに人を取るとか、例年並みの予算配分をしていると、時代錯誤なことばかりになりますね。
シン
優秀な人は別として、凡人及び凡人以下の人は、世界に一つだけの鼻やマネーの虎なんぞを目指さず、経験してきた分野の延長線上で起業し、コツコツと業界の信頼を得ていくのが得策と思われますだ。
勿論、B to Cは論外で、B to Bを目指すべき。
金払いの何と違うことか。