日本で住宅ローンを組むとオーバーローンになりやすいです。
頭金
日本ではある程度の頭金を用意しなくても住宅ローン審査が通ります。マイナス金利、異次元緩和によって銀行は返せる見込みが薄い人に無理やり貸し出してしまっている感があります。
家賃を払い続けるくらいならローンを借りて家を買う。そのうち自分のものになる。という安易な考えは頭金を用意しなくても良いフラット35を使う人には魔法の言い訳だと思いますね。
頭金を用意できない人たちが家を買うと、買った瞬間からオーバーローンになります。取得にかかる諸経費まで借りている上、仲介業者の手数料が入るので、ガッツリマイナスです。
新築
日本人は新築が大好きです。中古市場はまだまだ未熟であり、自宅を売る、ということが敗北のように感じる文化があります。新築で自宅を買い、死ぬまでそこで生活するのが正義、ということですね。
それが、他国だと状況に合わせて売買しながら住み替えていくのが当たり前であり、そこに余計な感情はありません。家族が増えて広い家が必要なら買うし、減ると売る。その時に最適な家を手にするだけです。
新築は買った瞬間に2、3割価格下落が発生するぼったくり商品といえるでしょう。まったく同じ建物でも、ご祝儀価格で割高に値付けされる上、中古になった瞬間に値下げしないと売れなくなります。
日本では土地くらいしか値上がりする見込みはなく、地価の安い地方だと、住宅価格は下がる方向にしか動きません。だいたい20年すると家自体の価値はゼロになります。リフォーム代かけて、少し値をつけるくらいのものでしょう。
スタグフレーション
今、大きなインフレが来そうな感じはしますが、日本は過去三十年間デフレでした。値段は下がるのが基本であり、上がるということはほとんどありませんでした。それだけでなく、購買力も下がってきました。
単にインフレになり、所得が上がり、為替が適正レベルなら問題ありません。時間と共にローン残高は適正化され、なんとかやりくりできます。これが、スタグフレーションになると手がつけられません。物価上昇しても、所得が下がれば、買い手は消滅します。
日本はスタグフレーションに向かう可能性が高いです。円安で輸入品が値上がりするが、競争力を失い輸出するものが少なくなりました。産業構造が変化しておらず、ソフトウェアで稼ぐことができず、利益率を上げることもできません。安くて良い、から脱却できないのです。
効率悪いやり方に固守する老害たちによって後進国になりつつあります。価値の高いことに時間をかけ、価値の低いことは自動化する、ということが否定されています。何をやっているのかわからない社員も解雇せず養い続け、有能な社員は出て行く。泥沼です。
まとめ
日本で家を買うな!だとまでは言いませんが、頭金を十分に用意すべきです。中古市場をよく見て、新築で買ったら何割くらい下がるものなのかを意識した方が良いでしょう。そして、オーバーローンになる見込みなら買わない方が良いです。
どんな投資も同じですが、出口を意識せず、感情だけで入れば、行き場を失って破産しかねません。今の日本だと、一度失敗すると立ち上がることは難しくなりつつあります。国が成長段階ならともかく、衰退段階ですからね。
シンさん 皆さん
2021フラット35利用調査を見ますと、平均でローン完済年齢73歳で60歳時のローン残高
は1300万円となっております。これだけ見ても間違いなく、オーバーローンだと思いま
す。ちなみに三菱総合研究所によると、「60歳時に借金が1000万円以上あると老後破
産の可能性大」だというです。
こうなってしまう最大の理由は、頭金がかなり少なくかつ購入時の年齢が平均40歳
と遅いからです。シンさんがおっしゃるように、頭金を用意できない人たちが家を買うと、
買った瞬間からオーバーローンになります。 この利用調査を見る限り頭金は、世帯年収が
500万円でも800万円でも大差はありません。800万円の方が高い家を買うので、借
入金額がずっと多く4000万円を超えています。都内の新築マンションでは、 6000
万円を超えることも珍しくないようです。仮に4000万円だとして40歳で購入し平均的
な金利で20年ローンの月の返済額は、18~19万円です。この支払が可能なのは、
パワーカップル以外滅多にいないと思います。ただし、これだけの金額を20年維持できる
パワーカップルはどれだけいるでしょうか。可能性があるのは、子供がいない場合と地方公
務員カップルではないでしょうか。
オーバーローンとなる最大の理由は、頭金が少ないことです。購入時の年齢が40代と非常
に遅いにもかかわらずです。これはシンさんが以前よりおっしゃっている
「勤続年数×100万円の貯金」を長年にわたって怠った結果です。
三菱総合研究所が出した試算と、金融庁が出した老後資金2000万円。どちらも全く自分達
とは関係ないと考えていると思います。
>2021フラット35利用調査を見ますと、平均でローン完済年齢73歳で60歳時のローン残高は1300万円
インフレが起こらなければ破綻、ということになりますね。逆にインフレさえ起これば、健康なら生活費くらいは働いて稼げば良いです。
シン
記事感謝します。
ネット銀行で2000万のローンのシミュレーションをすると印紙代だけで70万でした。これに手数料がのるんで、金借りるだけで100万が飛びますね。
ローンって、ランニングの金利だけに目が行きがちですけど、イニシャルの手数料もここぞとばかりに、ボッてくるので注意がいると思います。
あと、一括で買うよりもローンの方がお得だと耳にしたことがありますが、そんなことはないと思います。
ローン減税で最大40万帰ってきますが、給与所得者の所得税からなので、せいぜい年間20万がいいとこではないでしょうか?
そう考えると、不動産一点張りでローンを組むよりも、金融資産を分散して保有する方が良い気がします。
また、今日の記事に載ってたんですが、地方路線が軒並み赤字で収支が取れないみたいです。赤字路線は廃線または縮退運行となり、地方に住む事自体がリスクになってくると思います。(車が無いと生活できない人たちは、エネルギー費が値上がりするのが確定となった今、収入も比例して上がらなければジリ貧です。)
日本で不動産価格の上昇が見込める場所は限定的です。インフレが起これば話は別ですが、起こらなければローンを組んでまで買うようなものではないと思います。インフレが起これば、債務が圧縮されるのでお得です。
ローン全般として安く借りられるなら借りる方がお得ではあります。住宅ローンは他であり得ないくらい安い金利で借りられるので、ギリギリまで借りて他で運用、ということもできますね。自営業、投資家なんかは借りるべきだと思います。ただ、運用、という観点もない人が目一杯借りれば、老後破綻が待っているでしょう。
シン
シンさん 皆さん
2022フラット35利用調査を見ました。まだ概要だけで、借入金額等の詳細は出ていません。融資率「90%超100%以下」が明らかに増えています。全体で最も割合が大きいです。頭金を1割すら用意できない世帯が最も多いのです。これは住宅価格が高騰しているからかもしれません。東京23区の新築マンションは平均8000万円を超えています。首都圏全体で6500万円を超えています。ここで私が目を疑ったのは、グラフに「100%超」があったことです。最初何のことなのか理解できませんでした。住宅購入で新たに家具や家電を買うために、さらに借金を積み重ねるのでしょうか。住宅購入の最大の理由が、低金利だというアンケート結果が出ていました。目一杯借りて貯金を沢山残すといことなのでしょうか。それにしても頭金が少なすぎるので、これは考えにくいところです。実際50代の3割が貯金なしです。購入価格に対して、明らかな資金不足だと思います。この利用調査を見る限り、2020,2021,2022とこの資金不足は悪化しています。
何故このように悪い方向に向かっているのでしょうか。
https://www.youtube.com/watch?v=jjOMBcfU8fE
ジジイも若い頃は持ち家が欲しくて、注文住宅をたてました。子供と
自分のためにオーディオルームにグランドピアノとプロジェクターを
据え、書棚には読まない全集や画集を集め馬鹿な散財をしてました。
住宅ローンの金利は公庫が5.5%で銀行が8%の25年ローンでした。
幸い共稼ぎでしたので、ボーナスの繰り上げ返済を繰り返し13年
ちょっとで完済しました。
60歳の定年を機に家庭の事情で家を処分して田舎から横浜に転居しました。
転居先はURの賃貸です。住んで驚いたのは冷暖房がいらないくらい快適で
した。冬は床暖房がありますが使用したことはなく、たまに縦型ヒーターを
使うだけで、夏は南と北の窓を開けると扇風機のみで十分でエアコンもあり
ますが1週間も使いませんよ。
今思うのは、団地に住み住居面積が狭いと必然として物が置けないので余計
なものは購入しないが、持ち家で収納に余裕があるといらないものまで買い
散財することですかね。年をとって一番こまるのが不動産の処分だと痛感し
ます。ジジイの時はたまたま、購入希望の若い方が見つかったので良かった
ですが、実家の周りは空き家ばかりになったと兄は嘆いています。娘も動産
(現金・預金・株券)は有難く頂くが、不動産はいらないと言ってます。
> 実際50代の3割が貯金なしです。購入価格に対して、明らかな資金不足だと思います。
初老になるまで、今まで何をしてきたんでしょうか。
退職金でチャラにするとか言ってる楽天家もいるのはお笑いです。
欧米の利上げで、日本はいつまで金融緩和続けるんだと政府日銀を煽る世論も出てきています。
スタグフレーションで利上げなんて暴挙はしないと思いますが、もう今までの様な住宅ローンの優遇は是正されていくのではないでしょうか。
どちらにしても、国の方針が少しでも変われば、建設業は真っ先に直撃し傾くし、
無貯金で住宅ローンなんて命知らずは一気に駆逐されるのではないでしょうか。
老うさぎさん
コメントありがとうございます。動画拝見致しました。年収の13倍ですか。気が狂っているとしか思えません。老後破産どころか、その前に破産するのではないでしょうか。
「年をとって一番こまるのが不動産の処分だと痛感します。」おっしゃる通りです。子供が古い実家をリフォームして住むのが1番よいのですが、そうはいきません。売却して現金で子供にあげる方がよいですね。このような正気の沙汰とは思えないローンを組む方々は、子供に資産を残そうという気はさらさらないですね。逆に子供に大きな負担をかける可能性が大いにあります。
コロナの女王さん
コメントありがとうございます。
「無貯金で住宅ローンなんて命知らずは一気に駆逐されるのではないでしょうか。」
おっしゃる通りです。今の住宅ローンの状況では、10年後にはかなり破産者が増えるのではないでしょうか。金融庁は、「65歳時に最低2000万円は必要」と言っています。三菱総合研究所は、「60歳時に借金1000万円あると老後破産する」と言っています。自分達には全く関係ないことだと思っているのでしょうか。
コロナの女王さん
「退職金でチャラにするとか言ってる楽天家もいるのはお笑いです。」
おっしゃる通りです。退職金は65歳以降の老後資金だと考えるのが通常だと思っておりましたが、今はそうではないようです。今60歳時のローン残高は1000万円を大幅に超えることが多く、これに退職金をつかってしまうのは老後にとって大きな痛手となります。しかもこの20年で退職金は激減しており、これでほとんどなくなってしまう可能性もあります。今借入金額がどんどん増えているので、減っていく退職金では完済できない可能性もあります。ある経済評論家によると「団塊の世代は今よりはるかに退職金と年金は多い。しかし60歳までにローンを完済する場合が今よりずっと多い。」ということで今と比較されたデータも掲載されていました。団塊の世代は、退職金を温存できる場合が多かったわけです。ところが今の65歳の年金は、団塊の世代よりかなり少なく今後さらに減らされる可能性があります。ですから65歳時には、団塊の世代より多くの貯金が必要です。しかし今50代の3割が貯金なし、60歳時には巨額な借金を抱えています。団塊の世代と比べると、明らかに貧困老人が激増すると思います。
団塊の世代は現役時、高度経済成長期で土地が爆上げ中だったので、高金利でも住宅ローンを組んでレバレッジを効かせる行為もまだ理解出来ます。
しかし経済絶賛衰退中の現代では、全く理解できません。
不動産は投資の側面を完全無視して、何の計算もなく、単純に家賃は掛け捨て損だからと購入してしまうとしたらあまりに幼稚です。
奇跡的に資産価値を30年維持出来たとしても修繕費、税金等の保有コストも莫大で、何より隣がキ○ガイだったとしても株の様に簡単に損切りも出来ません。
どうしても、そこそこ快適な家に住みたいなら分譲賃貸がいいんじゃないでしょうか。
問題はそのような快適な家(特にファミリー向け)が賃貸市場になかなか出てこないことですね。なのでみんな買うのではないかと思います。賃貸だとその分割高になりますしね。数%どころではなく、10~20%割高になりますよね?
人口減によって空き家がでると言っても、築何十年と経った家でしょうし、住むと考えたら難しいかもしれません。
35年ローンはリスクがあると思いますが、そのリスクがどのくらいかによっては購入もありだと思いますね。賃貸で高めの家賃を払ってても、老後破産のリスクはあります。
>問題はそのような快適な家(特にファミリー向け)が賃貸市場になかなか出てこないことですね。なのでみんな買うのではないかと思います。賃貸だとその分割高になりますしね。数%どころではなく、10~20%割高になりますよね?
東京はNY、シンガポールみたいな供給が絞られた都市ではないので、新築、築浅分譲賃貸なんていうのも全く珍しくないです。ネットでパッと見てもバンバン出てきます。表面利回り5%くらいのものなので割高でもないと思います。都心部だと、3-4%でもあります。
比べる対象が、月々のローンなら割高になるのは当たり前です。リスクとっている上、30-35年分割なので、20年償却計算よりも割高になって当然です。
家賃じゃ払えない家でも、30-35年ローンなら住めるぜ、返せるかは知らんよ!、と理解して今を楽しんでいるなら良いのかもしれません。
>賃貸で高めの家賃を払ってても、老後破産のリスクはあります。
借金なきゃ、URに入ってバイトしてりゃ破たんはしないでしょう。大病して働かなきゃ破綻しますけどね。住宅ローンに団信つけときゃ、死ねばチャラとは言えるかもしれません。
シン
> 問題はそのような快適な家(特にファミリー向け)が賃貸市場になかなか出てこないことです
私は首都圏郊外に住んでますが、築浅のファミリー向け優良分譲賃貸が山程ヒットしますよ。都心部以外でも快適な賃貸で充分家族で暮らすことは可能です。
> 賃貸だとその分割高になりますしね。数%どころではなく、10~20%割高になりますよね?
保有コストを考えるとなりません。
更に新築物件は買った瞬間業者の儲け分の20%引きが相場です。
そんな些細な金額より、必ず訪れるライフスタイルの変化や住環境の変化にひたすら耐えるしかなく、このコストは甚大です。
ローンを払い終え、ある程度資産があっても売るのにも様々なコストが掛かります。
仮に優良な物件があっても業者が独占し、素人には回ってくることはありません。
35年ローンで不動産を買うことは、分譲賃貸組より確実に老後破産一直線です。
シンさん、コロナの女王さん
コメントありがとうございました。
私の探し方が悪いのか、それとも「優良」「手頃」の感覚が違うのか、そのような物件は見つからないですね・・。山手線沿線あたりでありますか?ファミリータイプで良さそうな分譲マンションはことごとく月額25万円以上はします。
>家賃じゃ払えない家でも、30-35年ローンなら住めるぜ、返せるかは知らんよ!、と理解して今を楽しんでいるなら良いのかもしれません。
>そんな些細な金額より、必ず訪れるライフスタイルの変化や住環境の変化にひたすら耐えるしかなく、このコストは甚大です。
これについてコメントしたつもりだったのですが、ライフスタイルの変化は個人によって変わります。仕事の安定性・健康管理などができていれば、購入もありなのではないかという話です。
70歳越えたらなかなか働けないですし、年金+バイトでの収入を考えると住環境も良くないと思います。URのような安い物件も限られています。
QOLを考えるとリスクを取るのも悪くないのでは、と考えます。最低限生きられればいい、という考えではないので。
一言でいうと「統計的には貸借が有利だが、個人によっては購入の方がいい場合もある」と言いたいだけです。そこを自分で見極めることが必要かと。
>表面利回り5%くらいのものなので割高でもないと思います。都心部だと、3-4%でもあります。
調べてみたら、確かにそのようです。失礼しました。であるとしたら、元々の物件の値段が高すぎるのか・・通常賃貸物件と比べて異常に高いですね。
>山手線沿線あたりでありますか?ファミリータイプで良さそうな分譲マンションはことごとく月額25万円以上はします。
>元々の物件の値段が高すぎるのか・・通常賃貸物件と比べて異常に高いですね。
賃貸物件は最低ランクの設備にするのが一般的です。構造から断熱、換気もさることながら壁紙なんかも一番安いものだし、台所周り、プロ設備も最低ランクです。通常、高級どころか、並のランクのものすらありません。オーナーからすれば、壊される恐れがあるし、良い物だが古いものより、新品の方が客受けするので、良いものを採用する理由がありません。
ある程度良いものを揃えた6-7000万円の分譲を貸すと、そのくらいの家賃に設定されますし、表面利回り5%ぐらいなので適正なんですよ。
これが、35年ローンにすると月の支払いが20万円以内に押し込めてなんとか払える、と言うことなら、払い方が違うだけで同じ値段です。ここを理解してないと破綻リスクが上がります。
>ライフスタイルの変化は個人によって変わります。仕事の安定性・健康管理などができていれば、購入もありなのではないかという話です。
定年超えてローンが残っていると破綻リスクがガツンと上がります。上の老うさぎさんのように繰上げ返済で早めに返し終わって定年退職して処分、URに引っ越し、というのは彼の世代だから可能だっただけで、今の現役世代だと、かなりきついでしょう。今は単に歳を食っても給料が上がるわけでないので、繰上げ返済できる保証はなく、必要なくなっても売れる保証もありません。特に地方だと、価格以前に物件問い合わせ自体がほとんどない場合もあります。
五十歳程度で返済の目処があり、還暦になった時に幾らかの換金性がある物件なら、本人のライフプランで買えば良いと思います。得はしないでしょうが、QOLが上がるならなんの問題もありません。老後破綻したらQOLどころの騒ぎではなく、地獄を見ますよ。
シン
なるほど
であれば、要は「賃貸vs購入」ではなく「高級vs質素」になるのではないでしょうか?
賃貸でも高いところを借り続けていたら老後破綻リスクは購入とさほど変わらないと思います。まぁ、借りる年数にもよりますが。
購入だと高級なものになるので、質素な賃貸と比べたら破綻リスクは高い、と言い換えたら納得いきます。
>であれば、要は「賃貸vs購入」ではなく「高級vs質素」になるのではないでしょうか?
そうとも言えますが、高級を長期使用で確定してしまうのが危険なんでしょう。
>賃貸でも高いところを借り続けていたら老後破綻リスクは購入とさほど変わらないと思います。まぁ、借りる年数にもよりますが。
解除オプションがあるのは大きいとは思います。状況に合わせて予算を変えられますからね。普通、賃貸で借金して家賃払う人はいません。
アメリカ、シンガポールのように上下しても長期では上がっているなら状況に合わせて賃貸感覚で売買していけば良いですが、日本だと、売買すると損失が出る可能性が極めて高いです。
シン
確かに解除オプションの存在は大きいですね。
ですがシンさんが今までの記事で再三おっしゃられているように、高級⇒質素に生活レベルを下げるのは地獄の苦しみです。なので中途半端な状況ではその解除オプションを行使しない気がしますね。
死亡や病気で働けなくなった、などといった継続が明らかに困難な状況だったらさすがに転居を考えるでしょうが。
その一方、同様のケースならば購入していた場合は保険に入っていればリスクを避けられそうです。もしくは売却もできます。
購入の場合は住宅ローンが終わった後に住みかとして残るので、分が悪い賭けではないなあと思います。賃貸の場合は死ぬまで家賃が発生し続けますから。収入がなくなっても家賃は変わらず発生し続けるのもリスクです。
結局ミドルリスク・ミドルリターンか、ローリスク・ノーリターンかという話の気がします。
>高級⇒質素に生活レベルを下げるのは地獄の苦しみです。なので中途半端な状況ではその解除オプションを行使しない気がしますね。
そもそも生活レベルは上げないほうが良いと思いますが、上げてしまって、自分の意思で下げられない場合でも、傷が浅いのは賃貸です。
賃貸なら滞納、強制退去の流れで済みますし、倫理的にどうかは別にして滞納家賃を踏み倒し、ギリギリまで退去を拒んでいることもできます。個人大家ならめんどくさがって債権を放置することもあります。額が数十万円なら正式に争うと即足が出るし、ないところからは取れません。
持ち家だとプロである銀行が即行動、機械的に処理してきます。持ち家が奪われるのは当然、残金は追い込みのプロであるサービサーに譲渡、全てを奪われて自己破産コースですね。額が大ければ、プロが全力で追い込みにきます。
>購入の場合は住宅ローンが終わった後に住みかとして残るので、分が悪い賭けではないなあと思います。
そもそも払い終えることがほぼ不可能に見受けられる購入者もザラです。四十前後で35年のペアローンでマックスまで借りて、空前の変動低金利でギリギリ月々の支払いをしているような人もそんなに珍しくありません。銀行も異次元緩和によるマイナス金利で緩々ですしね。ギリギリの支払いだと夫のリストラ、降格だけでなく、妻がパートをクビになってもアウトです。失業保険もないので、次を見つけるまで持ちません。離婚する可能性もあります。
さらに言うと、戸建てだと35年経つとかなり大規模リフォームしないと、とても住めたものではありません。リフォームなしの築35年ならURの方が確実にマシでしょう。リフォーム費用は捻出できるの?と言う話もあります。
集合住宅なら定期的に大規模修繕があり、積立金で賄えないケースもザラにあり、住人間で揉めまくることになります。お金がなきゃ、必要な保全はできないので、簡易的に修繕して問題の先延ばしをすることになります。社会問題になってますよ。
>賃貸の場合は死ぬまで家賃が発生し続けますから。収入がなくなっても家賃は変わらず発生し続けるのもリスクです。
上記のリフォーム費用に加え、マンションなら管理費、共益費も必要ですし、固定資産税もあります。家賃払わなくとも、タダで住めるわけではないですからね。
だから、後々高額な大規模修繕が必須になり、管理費が高いタワマンを買うと、時限爆弾を抱えたことになります。話題の晴海フラッグは月々の管理修繕費、共益費は4万円くらいだったと思います。地方都市に引っ越せば、4万円で賃貸物件が借りられますよ。
私はハイリスク、ローリターンであり、そのリターンは気持ち的な問題だけだと思っています。
シン
そのあたりで破綻する人は、そもそも自分が高級に見合ってなかったからであり賃貸・購入の方式は関係ない気がしますね。
住むのをやめるとき、どちらにせよ損失は発生します。
損失の計算方法
賃貸=利回りの5%分
購入=売るときの手数料±市場価格との差
タワマンの過剰評価と維持費の負担の重さについては、同意です。
>さらに言うと、戸建てだと35年経つとかなり大規模リフォームしないと、とても住めたものではありません。
いえ、最近の築30年ものの戸建ては十分住み心地よいですよ。リフォームが必要だとしても水回りだけでしょう。
>住むのをやめるとき、どちらにせよ損失は発生します。
購入の方がダメージは明らかに大きいですが、無理をすれば賃貸でも損失は出ますね。
>いえ、最近の築30年ものの戸建ては十分住み心地よいですよ。リフォームが必要だとしても水回りだけでしょう。
そもそもの質がどのレベルかにもよりますが、バブル期に贅沢に建てられた戸建てだと、30年後も最低限のリフォームで済むと思いますが、安さを売りに建売の30年後はかなり悲惨ですよ。
地方なら立派な家建てても資産価値はなくとも、30年後にちゃんと住めるというのは本当だと思いますが、東京の狭小建売住宅なら30年後は悲惨そのものでしょう。
シン
自分から振っておいてなんですが、コメント欄をいっぱいにするのは申し訳ないのでこのあたりで終わりにいたします。
結論として「身の丈に合わない買い物をすると破綻につながる」というのは一緒だと思いますし。
都内で優良物件が見つかる、という話ですが、そのほとんどが値段が高すぎます。購入にしても賃貸にしても。なので分譲マンションはほとんどの人にとって分不相応なものなんでしょうね。
ありがとうございます。良い議論でした。
>分譲マンションはほとんどの人にとって分不相応なものなんでしょうね。
私もそう思います。なのに、やたら買う人がいるんですね。歪んでいます。
シン
「新築は買った瞬間に2、3割価格下落が発生するぼったくり商品」というのは良く聞くのですが、築浅ファミリー向けの23区内のマンションで、発売価格から2、3割下落という物件ありますか?
探し方が悪いのか、そういう物件が見つからないんです。
ココで仰っているお話は、23区内のマンションは対象外でしょうか?
>「新築は買った瞬間に2、3割価格下落が発生するぼったくり商品」
これは注文住宅の建物部分だけの話でマンションには当てはまりません。マンションだと、5-10%ダウン + 消費税分が買った瞬間にマイナスになりますね。23区内であるならきちんと選べば上がるマンションは存在する、と別記事にしています。
シン
横から失礼します。dwさんとシンさんのやりとりを興味深く読みました。
けれども、dwさんが仰っている通り、
ここに収斂していくと私も思います。
そもそも、何を目的に投資するか。という所もありますが、単純に資産を保全しながら健全に増やしていきたい。というのであれば、不動産は明らかに素人が買うような相場ではないと思うので、せいぜいREITかな。と思ってます。
私が挙げている条件
23区内
JR駅徒歩十分以内
近くにインフラ十分
築浅中古マンション
出来れば低層、妥協して中層まで
再開発計画あり
災害履歴なし
治安問題なし
騒音問題なし
自己使用
こんなものかと思いますが、ファミリータイプで7-8000万円くらいしますからね。50歳程度で完済見込み、と言う条件を一人で満たす人はほとんどいないと思います。だから超長期ローン+ペアローンが当たり前になっているのでしょう。
価格が上がってくれるならいいですが、下がれば地獄ですね。よほど資金力のある人以外が手を出すものではありません。
シン
シンさん
ありがとうございます。
7-8000万はとてもじゃないですが、手がでません。夫婦共働き、世帯年収1000万超、子ども1人+35年ローンでギリギリ返済計画立てられそうですね。
仰る通り、よほど資金力のある人以外は手を出すべきではありませんね。
というか、いちサラリーマンが8000万という大金を投資するなら、分散投資するべきでしょう。ただ、自分のこととなると、案外不動産屋に「資産になる」とそそのかされて買ってしまうかもしれません。
ぬるりブログに既に記事になっていますが、日本は持ち家信仰が強いので、
あまり考えずにローンを組む人が多いのでしょうね。自らの糧としたいと思います。
よく考えた上で投資する、という大原則を守るしかありませんね。
そういえば、英語のMansionは戸建の大豪邸のことです。なぜか、日本では分譲アパートをマンションと呼びます。その観点からすると、そもそものデベロッパーのコンセプトは庶民に手が出ない高級住宅を供給することでマンションと言い出したのでしょう。今、あまりにも一般化したのが変なんだと思います。
シン
なるほど、マンションのことを指していたわけではないのですね。
コレなら納得です。
他の皆さんのコメントなどを読むと、ほとんどの人にとって分譲マンションは分不相応というのが、議論の終着点のようですね。
シンさんが挙げられた条件なら納得感があります。50歳までに8000万、プラス労働年数×100万で、一億強以上を貯められる人が分譲マンションを買うことが分相応ということですね。
>シンさんが挙げられた条件なら納得感があります。50歳までに8000万、プラス労働年数×100万で、一億強以上を貯められる人が分譲マンションを買うことが分相応ということですね。
それがクリアできないと、老後破綻の可能性が高くなりますね。クリアできる人は少ないはずなのに、東京では次から次へとファミリータイプで億というような大型分譲計画が始まり、問題なく売れているのに違和感を持ちます。
買っている人の大半が多少安定した企業の平社員、名ばかり役職がついている程度の共働き夫婦だと思いますが、どちらかが役員まで出世して70歳まで高給を維持出来なきゃ老後破綻でしょう。
緩々銀行は世帯年収の8倍くらいまでは平気で貸すので、共働きで1200万円程度の収入なら一億円くらい借りられます。無理をすれば、買えてしまうわけです。東京でまあまあの企業なら30代平社員でも600-700万円くらいもらえますから、共働きなら億物件も自己資金ほぼゼロでも購入可能と言うことになります。
もちろん、倹約家で夫婦の貯蓄が三千万円くらいあり、親も比較的裕福なので生前贈与で住宅購入援助をしてもらっているので、ローンは2-3000万円くらいのものであり、よほど悲惨なことが起こらなければ50歳程度で完済して、還暦まではきちんと貯金を増やす。定年再雇用で働くだけ働く、ということなら出世しなくてもなんとかなると思います。こんなケースの方が圧倒的に少ないでしょう。
シン
シンさん 皆さん
「1200万円程度の収入なら一億円くらい借りられます。」
これだけの巨額の借金をした場合、非常に強いストレスを抱えながらの35年間になると思います。そうしますとそのストレスの解消のため、浪費する可能性はあるのではないでしょうか。年収が1200万円もあるため、質素な生活はできにくいと考えます。しかも周囲には1億円を即金で買える金持ちもいるわけです。それに対して見栄を張る消費もあるかもしれません。もちろん各世帯によります。繰り上げ返済をしかつ老後と教育費のため貯めていくためには、かなり質素な生活しなければなりません。貯金が少ないと精神的にかなり余裕がなくなります。貯金がたっぷりあると余裕があり、逆に浪費がなくなり質素な生活ができると思います。