じゃあ、愚者戦略

自分を冷静に見て紛れもなく「愚者」だろうと思います。一を聞いて十を知るような賢者ではないし、神から才能を与えられた天才でもありません。平凡ですらあるか自信がなく、今までの愚行を振り返ると愚者と認定するのが妥当だと思います。

前置きが長くなりましたが、愚者である私がどんなことをしたら平穏に生きていけるのか?を考えてまとめてみました。

自分

正直、私は他人のことなんてわかりません。親兄弟のことすらわかりません。まして、ほんの少し関わる程度の人たちのことなんてまったくわかりません。わかる人もいるのかもしれませんが、それも定かではありません。まず、この事実を認めます、

となると、自分のことくらいなら頑張れば、理解できるのかもしれないと思います。それとて簡単なこととは言えませんが、自分とはいつも一緒にいるわけですし、客観的属性、内的趣味嗜好はある程度見えると思います。もちろん、自分の以外な一面も見ることはあるでしょうが、根本的なことは二十代半ばになれば、もう変わることはないでしょう。

そうして自分と向き合うと、どんなことに喜びを感じるのか、楽しいと思うときはどんなときなのか、嫌じゃないのか、とかざっくしたことは見えてくるのではないかと思います。その根本的なことを大事にすべきだろうと思います。

その大事なこと、というのが意地だったり、生き様だったりするわけで、そこさえ守られていれば、後はどうでも良いと言えるでしょう。守る為に損得度外視して戦うのは良いですが、どうでも良いことは早めに諦めた方が生きやすいと思います。

時勢

そうは言っても時勢を無視することもできないわけで、状況に合わせたスタンスを取る必要があります。親世代では当たり前だったり、王道だったことが、子世代ではまったく馬鹿げたことになっていることはザラにあります。だから、親の言うことを鵜呑みにしてはダメです。

例えば、今のご時世で何をするにもインターネットの活用は避けられません。伝統芸能ですら、その文化的資産を世に伝えるにはネットの力が不可欠であり、世に伝えられなければ、存続は困難になります。援助が得られませんからね。

その判断材料は一次資料であるべきです。誰かが言っているとか、世間がどうとか、というような曖昧な情報で判断せず、出来るだけ公式発表から時勢を読み解いていきましょう。

と言っても、時勢だからとまったく自分に合わないこと、やりたくないことをやっても続かないし、辛いと思います。時勢に合わない需要のないことでも突き抜けられる自信があるなら、覚悟してやってみるのも良いと思います。

自分の性質と時勢の要求をすり合わせていくことなくしてはドン・キホーテになってしまいます。思いだけでは何事も成し遂げられないし、時勢に合わせて上手く立ち回るだけでは面白くないので成し遂げることが出来ません。

継続

一度決めたら継続あるのみです。一定期間やってみなければ、自分に向いているかすらわかりません。その継続が難しく、辛いのでほとんどの人が諦めて行きます。

一度取ったポジションはよほど間違いだと言い切れるのでないなら三年はやってみるべきです。そして、何度も同じ間違えをすれば、どんどん人生の時間が削られて行きます。

不安、不信、悩み、と言ったものはなくなることはありません。これでよかったのか?と自問自答を常にするものです。それでも悩み抜いてやり切ることしか、何かを得ることは出来ません。

やればできる子、なのは当たり前です。やれないし、続けられないからできないのです。コロコロと考えが変わり、半年一年で職を転々としている人で成し遂げる人なんか居ませんよ。

まとめ

才能なんてなくても良いと思います。そして、残念ながらほとんどの人は愚者なんです。だったら、自分をよく知り、時勢に合うことを、継続していくしかありません。そうすれば、大成功は無理でも、ある程度満足する人生は歩めると思います。

あなたのことを知っているのはあなたしかいない、あなたの人生に責任を持てるのはあなたしかいない、あなたがあなたを信じて続けられないのに誰があなたを信用しますか?そう言うことだと思います。

自省を込めて何事もコツコツと継続していこうと思います。

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でら
3 years ago

ここで言う愚者とは、偏ったor間違った考えをして他人の意見を受け入れない人という意味での愚者なのか、スティーブジョブスの言う「Stay hungry, Stay foolish」的な愚者なのか、どちらでしょうか。

昔のシンさんは比較的客観的に物事を見られていたと思うのですが、最近は私から見ても偏った考え方をするようになったなあと思うようになりました。
まあ、人間は誰でもそうなる時はあるのですが(私を含め)、このブログはタイトル通り、愚者でも「ぬるりと」生きられるような方策を探っていくべきだと思います。
アメリカの天才ばかり見ても意味ないです。もっと視線を下げて、普通の人間が、普通に生きれる方策をこのブログでは考えていくべきでしょう。

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しゅうまい
3 years ago

私はニューヨーク大学教授でGAFAについて書いた著書がベストセラーにもなったスコット・ギャロウェイ氏の考え方が好きなのですが、彼が学生の聴衆に何度も言い聞かせていたのは、成功するには自分の好きな事への情熱を追求すべきという巷でよく言われる助言は大嘘だという事です。

彼曰く、大勢の観衆相手にそう言った綺麗な嘘をつくのは、ほぼ例外なく成功して既に大金持ちな人達であって、殆どの凡人には自分の好きなことを情熱を持って追求しても成功する可能性は低いと断じています。因果関係は実は逆であり、好きでもないことでも世の中で需要のある分野でコツコツと技術と経験を積み、その道の専門家として相応の報酬と社会的評価を得られるようになれば、自然と自分の仕事に誇りを持ち情熱が湧いてくるものだと述べています。

例えば国を跨いで企業が租税回避する会計・税務の分野なんて殆どの人にとっては強烈につまらなくて発狂そうなほど煩雑な分野でしょうが、企業からの専門家への需要は非常に強いですし、報酬と名声が伴えばそれがモチベーションになって情熱を持って仕事に取り組めるんだと思います。

ただこういう話は若い時にはあまり響かないものです。そういう若者ゆえの愚かしさも最近は眩しく感じるのはやはり自分が歳をとったからでしょう。

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