人の行く裏に道あり花の山、と言うのは投資の格言ですが、どんなことをするのにもこの格言は通用します。
移住
今ではそんな簡単には移民を受け入れてくれないアメリカ、カナダ、オーストラリアへの移民も一昔前は楽勝でした。単純労働者ですら受け入れてくれて、場合によっては、タダで英語学校に通えたり、職を紹介してくれていた時代があります。至れり尽くせりで移民を歓迎していたわけです。
シンガポールも2007年くらいまではほとんど誰にでも永住権を与えていましたが、今では労働許可を取得するだけでも一苦労で、どんどん厳しくなる一方です。シンガポール移住のピークは過ぎ、今から移住しても遅いでしょう。移住するなら、ベストタイミングがあり、そのタイミングでは多くの人が動いていない、行きたがらないのです。
今行くなら、アフリカでしょうか?知り合いの華僑はアフリカはいい、と言っていて、理由は行きたがる人間がいない上、資源があるので、現金を作る方法があるから、だそうです。これこそ、裏道です。人が嫌がること、避けることをあえてやるひねくれ物が勝てるのです。
ちなみに警官から難癖付けられて、賄賂を要求されることは日常だそうです。だからこそ、チャンスがあるんですね。これだけインターネットで情報が取れる時代ですから、先行者利益は危険をおかなければ、つかめません。
投資
今になって世田谷の土地を買っても意味ないですし、庶民には戸建てが買えるほどの資産はありませんが、バブルの前は真面目にサラリーマンやっていれば、誰でも買えたのです。その時は渋谷より西なんかに住むのは田舎者だったので、嫌がる人も多かったんですね。バブルの頃に売りに出して、更に郊外に引っ越せば、それだけでまとまった資産を作れたでしょう。
ちょっと前の金相場も同じです。年単位で上がり続けていて、どのタイミングで買っても儲かったくらいです。今買えば、高掴みの可能性が大きく、勝てたとしても少々です。リスクの割りにリターンが少ない危険なギャンブルです。インフレヘッジとして金に目をつけて、買い集めていた人は精神的にかなり余裕があるでしょう。
何でも、投資をするタイミングは機運が出て来る前、遅くとも直後です。人が騒ぎ出し、マスコミが特集しだした頃には相場は天井で、手を出した時点で損をする可能性が高いです。
最近だと、ポケモンGOの大ブームにに乗っかって、「ポケモノミクス」と呼ばれて、関連株が買い漁られましたが、儲けたのはポケモンGOの配信前に関連株を買った人、せいぜい直後までで、マスコミがあおってから買った人は大やけどしているでしょう。
英語
バブル前から英語に取り組んでいるならともかく、今更、英語だけを武器に海外で活躍したいなんて遅すぎます。英語だけ出来る人などはいて捨てるほどいるので、すごいチャンスをもらえることなどありません。英語に夢を見るのはやめましょう。
笑っちゃうくらい下手な英語以外に特に何が出来るわけでもないのに英語だけで出世した、なんていう人を日本企業所属の50代であればたくさん知っていますが、40代ですら英語だけで出世している人は少数で、30代以下だと英語+何かがあるのが当たり前です。20代に至っては少々の英語が大きな武器になると考えてないほうがいいでしょう。
今更、英語だけ出来る人など意味がなく、特殊な機会でもない限り、英語の通訳を雇うような会社は中小企業ですらありません。社内に何人かは自分の仕事に関することなら、英語で十分出来る人が必ずいます。
まとめ
「人の行く裏に道あり花の山、には続きがあり、いずれをいくも散らぬ間に行け」と締めるのです。つまり、花が既に咲いているなら、順張りするも、逆張りするも、買いから入るも、売りから入るも、さっと行って、さっと利益確定しろ、と言うことでしょう。
誰も花が咲くことを知らないような時期に手を出すならともかく、人の話題になっている時点でタイミングとしては遅いわけで、その時点で行動に移しても大きな利益を得ることが難しいです。だから、どういう戦略をとるにしろ、早めの見切りを付けろ、ということです。
私が何度も現地採用は3年勝負、と言っているのはこのことであり、すでに海外が身近になり、現地採用が一般的になってきたため、先行者利益は得られません。やるなら、さっさと勝負をかけて、一気に駆け上がるか、さっさと見切って、本帰国するのがいいです。すでに海外に行くことだけエリート扱いだったり、大冒険だった時代ではないです。
英語に関しても、すでに20歳前後になっているのなら、英語を本格的に始める年齢としては遅いです。どんなことも同じですが、高いレベルまで到達するには遅くとも中学生くらいからきちんとした教育を受けている必要があります。
英語をやるなら、何を目標にしてやるかを明確にして、その時点にすばやく到達してください。また、英語だけ出来る人はいくらでもいるので、先に専門性を身につけて、そこから英語を徐々に身につけたほうが間違いなくチャンスが多いでしょう。
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