絶対王者だったGoogleに危機が訪れています。永遠に独占状態なんてあり得ませんからね。
検索
Googleは検索エンジンとして、ほぼ寡占状態にあり、中国、ロシアを除くと、世界中の情報を一社で握る、という異常な状態を維持してきました。その支配力は国家しか対抗できないような状態になり、ライバルは企業ではなく、政治でした。
この状態に風穴が空いたのが、OpenAIの出したChatGPTです。私も試しましたが、恐ろしいレベルの精度です。Google検索なら一時間は探し回って自分で整理すべきレベルのことが、ものの一分くらいでかなり正確に回答してきます。
Microsoftと組んで、Bingに実装されたChatGPTはダウンロードが順番待ちになるほどの人気ぶりであり、私も今日、ようやくダウンロード出来ました。もはや、Chromeを使うつもりがないし、Googleへの依存度はこれからどんどん下がると感じます。
Googleも黙っているわけではなく、対抗策として自社AIシステム、Bardを発表しましたが、見切り発車だった為、無惨に質問に対する間違いを起こして、ChatGPTの侵攻を助長するハメになっています。過去、ここまで追い詰められたことはなかったでしょう。
広告
Googleは検索エンジンの支配力で圧倒的な広告費を稼ぎ出していました。正確なリーチを保証することで、高額なレートを企業から徴収すると共に、個人に払うので、圧倒的なコンテンツプラットフォームを維持してきました。
私もGoogle AdSenseをやったことがありますが、他社とは桁違いの高額報酬ではあるが、完全な殿様商売であり、運営が気に入らなければ、有無言わさず、利用者にban喰らわせるスタイルに閉口しましたね。これはYoutubeも同じですね。
逆に言えば、検索エンジンが支配力を失えば、高額な徴収レート、報酬レートは自動的に下げざるを得なくなります。そうすれば、あえて面倒なGoogleと関わる理由がなくなってしまいます。レートが高いから我慢していただけですからね。
更にアメリカでは司法から狙われているので、これから長い政治闘争が始まります。広告業における独占禁止法を理由に分社化を求められています。この手のことはアメリカでは日常茶飯事ですが、弱目に祟り目、という感じですね。ギャーギャーやっているうちにどんどん支配力が下がってしまいます。
寺銭
Android OSの支配力によるGooglePlayでの寺銭徴収は直接的に検索エンジンとは関係ないですが、こちらもアメリカ司法省に狙われており、独占禁止法の観点からアプリ購入、課金自由化を求められています。これはApple Storeも同様です。
やりたい放題にしてきた広告事業はともかく、自社で開発して無償でOS普及をしてきた結果の果実まで、政治によって奪われるのは可哀想な気もしますが、やる時は徹底的にやってくるのがアメリカ文化です。気を抜いたら、一気に食いちぎられます。
自社OS内でのアプリダウンロード、課金別ルート設定を強要されないにしても、少なくとも30%というあまりにも高額な寺銭は是正せざるを得なくなる可能性が高いです。となると、OS普及のレガシーは徐々に失われていくのは致し方ないでしょう。
まとめ
GoogleはGAFAでも、一段上というか、王者の風格があるゆったりした社風で知られてきました。そんなに大したことない人ですら入ってしまえば、成果を出すことがなくともクビになることは少なく、割高な報酬を貰えてきました。その辺が投資家から強く指摘されて、他のビッグテックに合わせるように初めての大型レイオフに踏み切っています。
大型レイオフ直後のタイミングで、Google killerとしてChatGPTがセンセーショナルデビューを果たし、追い詰めにきています。ベースとなる技術はGoogle Researchから出されたものであるのも皮肉なものです。
ここ最近のGoogleはぬるま湯すぎたようです。適度な危機感がないと新しいものは生まれない、ということでしょう。さて、危機感が生まれたところで、Googleの反撃はあるのでしょうか?まず、追加レイオフで過剰人員を切り捨てて、闘志ある戦う集団になることがスタートでしょう。もはやTwitterほどでないにしても、微温い会社ではいられません。
ちょうど私も、タイムリーですが昨日ChatGPTをのアカウントを作って使ってみました。
すごいですね、これは。知りたいことについて調べる→まとめるの手間が省けて文章が出てくるのでほんとに楽です。
ただ少し苦手なことも見えてきました。それは一般化された情報しか答えられないと言うことです。なので日々進化していく情報等には対応できない。(少なくとも現状では)と思います。今後、ニュースの速報なども取り入れられるようになったり、法改正などにも即座に対応できるようになったらさらに勢いを増すと思います。
あとは一般化した情報を繰り返すだけなので、その人を納得させることは難しいです。これは、今後そのユーザーの質問の仕方だとか検索履歴などからユーザーの好みを学習して、ユーザーごとに適切な回答をしていく未来も見えます。
ちなみに駆逐されるような仕事としては、まずは単純なプログラムやまとめ文章を作る仕事があります。現在は単純作業を他者にお願いする時、お願いする手間もありますし、結局は自分の細かいディテール調整の必要がありますが、ChatGPTに頼んで自分で微調整すれば感性が早いです。
そして、これからは子どもたちがあまり勉強をしなくなるから危険といった主張があります確かに物を考える時間は一見少なくなりそうです。ですが私はそう思いません。なぜかと言うと、その論理ならGoogleのようなウェブ検索ができた時点でも同じことですし、何だったら知識を蓄えた本が登場した時もその理論に当てはまります。本を読めば知りたいことは考えなくても分かるようになりますから。
ですが実際には人類の知識は進化し続けています。必要なのは知識を蓄えて考えて進化させることであります。本やGoogle検索によって知識を蓄える時間が短くなったので、考える時間が長くなってきたのだと思います。ChatGPTでも同じことが起こると思います。
Googleについてですが、検索システムはかなり追い詰められますね。YouTubeなどはまだ大丈夫とは思いますが、根幹ビジネスがまずいと確かに危ういですね。儲かっていたからこそ殿様商売が成り立っていて、周りもついてきてたという形態なので、今後Google離れが進むと加速度的にユーザーは減っていくかもしれません。
ただ少し思うのは、ChatGPTが真価を発揮するにはウェブ上にたくさんの情報がなければいけません。なのでこの先ちゃんとウェブにたくさんの情報が載ってくるかどうかがキーになりそうです。Google離れが進んだあとに、Webページを作る人は減りそうなので。
ChatGPTに載せるための効率的な文章サイトなどが運営できたら結構有利になってくるかもしれません。始める会社あるでしょうね。
AIますます始まりましたね。
私も一般化した情報しかない、セカンドオピニオンがない、そもそもの創作活動が減る、という可能性は感じました。ただ、AIはOpenAIが独占することはなく、Googleにしても、他社も投資し続けるでしょうし、AI同士での競走により、意見の違いなどは多角的に見れるのかもしれませんし、よりオリジナリティのある仕事に対する評価が高まると思います。
検索エンジンが登場した頃から、単にインプットしたものを正確にアウトプットするだけの勉強は意味がなくなっているので、AIがそれを加速させると思います。その知識を使って自分の表現をしないと意味ないですね。
>YouTubeなどはまだ大丈夫とは思います
高額な報酬でクリエーターを惹きつけてきたものが、すでにレートが下がって熱が冷めてきてきます。UI/UXが優れているわけではないので、離れられない何かがあるわけではありません。TikTokがあれだけ対中関係で非難されても、アメリカ製の類似SNSがあっても、アメリカ人の若者に使われ続けるのは抜群にUI/UXが優れているからです。他に良いプラットフォームが出来れば、利用者はサーっと移っていくように思います。
Youtubeは過渡期にきていると思いますね。何か、報酬以外の魅力がないと、別にYouTubeである必要はないからね、という形になってきます。
>AIますます始まりましたね
強烈な競争ですね。手書き大好き、紙媒体しか認めない日本は完全に蚊帳の外です。もう後進国ですよ。
シン
>一般化した情報しかない、セカンドオピニオンがない
これを逆手に取ると、このAIが成長していく段階で、例えばある一国が国策として大量動員して自国に都合の良い情報漬けにしていく事により、将来の一般論を作る・また既存のものを変えることも可能だということですよね。というか、AIの回答が利用者(情報提供者)の偏りに影響を受けるのならば、政治的・商業的作戦として行われなくとも、たとえば、WW2に関する回答は、利用者に米人が多い場合、韓国人が多い場合、日本人が多い場合ではずいぶんと違ったものになってきそうです。その辺りのインプット情報のバランスをどうとっていくのか興味があります。
すでに今の時点でChatGPTはポリコレ回答をするように設計されているようです。設計者の意図(政治的に潰されないようにするポジション)が反映された一般論が普及して、そこに異論を唱えづらくなる可能性があります。現実にある事象、政治的に正しいことのバランスをどう取るんでしょうね?
シン
https://www.youtube.com/watch?v=fgbUYtWzx7A
皆さん、さすがですね。ジジイもこの動画をみてChatGPTを使ってみました。
エクセルの関数なんか覚えなくてよいので有難いですね。プログラミングでは
まだ使っていないので何とも言えません。
>>ただ少し思うのは、ChatGPTが真価を発揮するにはウェブ上にたくさんの情報がなければいけません。なのでこの先ちゃんとウェブにたくさんの情報が載ってくるかどうかがキーになりそうです。
動画でも同じことを指摘していますね。
ChatGPTは日本でプログラマーと称している大半の職を奪ってしまうのではないかと言われてもいますが、シンさんはどう思うか知りたいです。
私は組み込み系のエンジニアは生き残るかむしろやり方次第では将来性あるかなと感じています。
単純作業系のプログラマーは必要なくなるだろうと思いますが、実装していく段階で起こる様々なトラブルがAIだけで解決できるとは思えません。産業革命で機械が人の仕事を奪いましたが、単純作業がメインで、付随する仕事は無くならなかったのと同じではないでしょうか?
シン
確かに考えてみれば歴史的にこういうことは何度も起きてきたと言えますね。上手く道具として使えるスキルが必要になるんでしょうか。文系出身でプログラミングスクール出ただけとかいう人は電話交換手や才取人の運命を辿りそうです。
こういうのに出会ってワクワクしてやりたいことをどんどんやっていく人が強いのかもしれません。
形を変えて、同じことが繰り返されるので歴史から学ぶことがあるでしょう。新しい技術に怯えるより、より多くを理解して使いこなすつもりなら、淘汰の恐れなんて必要ないと思いますね。
シン
ChatGPTは申し込みの後、まだ触れていませんがYoutubeで凄さを視聴しました。
まさしくGoogleの危機だと思います。記事の通り、Googleのビジネスモデルは広告収入ですが、ChatGPTのような自然言語での会話の中に広告を入れるモデルはまだ確立されていないばかりか、誘導してくるような結果が返ってくるAIは使われないと思います。つまり、AIによる自然言語での対話と広告は相性が悪いと思っています。
一方、MicrosoftでのAIの活用ですが、既にYoutubeでもまとめ動画がでていましたが、現在のOffice製品群との相性が抜群にいいと思います。一昔(といっても20年ほど)前は、イルカがヘルプに出てきて、全く意味の無い回答をして、ユーザから不興を買っていましたが、AIを搭載したイルカが新たに登場したエクセルは見ものです。
また、ChatGPTは簡単なマクロが組めることや、更に、既存のコードのリファクタリングまで可能です。これはとてつもない可能性を秘めています。前任者が急に辞め、放置状態になっているエクセルマクロが放置されている中小企業でも、ChatGPTに食わせると、使い物になる可能性を秘めた魔法の一振りです。
Microsoftは、このようなキラーサービスをライセンス形式で販売すれば飛ぶように売れると思います。今はOfficeはWindowsPCになくてはならない製品ですが、加えて、AIのライセンスがあれば多くの人が買うでしょう。AIの学習モデル上、常時のインターネット接続は必須。サブスクリプションモデルでの販売になるでしょう。(事実、最新のOfficeはサブスクリプションモデル)
複数製品で細かくAIアドオンライセンスが分かれるのであれば、その分収入も増え、それを投資に充て、さらに賢くなったAIがユーザを助け、最早、学習データが少ない企業が入り込む余地はないでしょう。
ただ、これだけを以て、Googleがオワコンになるとも思えないです。ブルーオーシャンでゆったりしていたGoogleのお尻をコンペティターが追う形となるでしょう。しばらくはGoogleが天下を取ったままと思っていましたが、凄い時代になりました。諸行無常です。
>一方、MicrosoftでのAIの活用ですが、既にYoutubeでもまとめ動画がでていましたが、現在のOffice製品群との相性が抜群にいいと思います。
確かに、Officeツールはなくてはならないほど、普及していますが、使いやすいとは言えず、メチャクチャになりやすいです。基本的な機能すら理解していないオッチャンとかに、AIが懇切丁寧に教えてくれると、丸投げされて困っている若手は喜びそうです。また、設計した人間が辞めた後、訳がわからなくなり手がつけられなくなっているマクロって、あるあるですね。これを適当に忖度して使えるようになるならお金払う中小企業は多いでしょうね。この意味では、Open AIがMicrosoftと組んだのは正解ですね。
>ただ、これだけを以て、Googleがオワコンになるとも思えないです。ブルーオーシャンでゆったりしていたGoogleのお尻をコンペティターが追う形となるでしょう。しばらくはGoogleが天下を取ったままと思っていましたが、凄い時代になりました。諸行無常です。
まだまだレガシーがありますから、近々に破綻危機はないと思います。ただ、今までのやりたい放題をベースにしたゆったり感がなくなり、切羽詰まって社内外で競争を始めることになるでしょうね。利用者からすると、どんどん競争してもらいたいです。
シン
全くです。記事にもある通り、YoutubeのBAN判断基準、AdSenseの収益化はく奪基準等、曖昧でGoogle様の眉加減をみながら映像公開、記事作成をしなければなりませんが、これを機に、他の有力なプラットフォームが育つと嬉しいですね。
余談ですが、Twitterはマスク氏が社内ランチ廃止するなど手腕を発揮していますが、
Googleもそうなる日が来るのも想像に難くないですね。
視点が変わりますが、GAFAMがこの短期間でここまで激変するのは想像できませんでした。私は、2年前までハイテク株はまだまだ上がると妄信していてQQQを買うか、買わないか。ずっと悩んでいました。TQQQまで考えていましたが、結局買わずに事なきを得ました。(素人は黙って積み立てNISAでインデックス投資しときます。)
>視点が変わりますが、GAFAMがこの短期間でここまで激変するのは想像できませんでした。
Gは検索エンジン存亡の危機、FはSNS競争に破れてメタバースへのトライ、EコーマスのAは元々アップダウンが激しい会社、古参のAMが硬い感じはしますね。Appleは創業者が亡くなって、もうダメかと思いましたが、予想以上にレガシーが大きくゲームチェンジャーがなくても、順調なのは驚きですし、バフェット御大の慧眼にも恐れ入ります。コモディティ的に定番になった、という製品、サービスが簿価に現れない大きな価値があるのだと、改めて思い知らされます。
シン
この土日、遅ればせながらChatGPTをいじってみました。質問の前後の文意をくみ取って回答につなげるのは凄いですね。
やってることは、過去に学習したデータをまとめ、人間が読んでも違和感ない自然言語風の文章を返すだけですが、AIと対話している感を味わえるし、思考が整理されます。
結局、良い問いかけ(課題発見能力)次第でどうとでもなる便利ツールに過ぎないと思いますが、これからユーザが増え加速度的に学習データも増えると、孫さんが仰っていたシンギュラリティはもっと早く迎えられそうですね。(孫さんは目下それどころではなさそうですが、、、。)
また、本質ではないのですが、思っていることをぶつける相手としてAIは最適だなと思いました。顔が見えないとはいえ、真っ向から正論ぶつけると、人によっては不快に感じますし、怒り出す人だっています。顔が見えないこそ、相手を想像しながら、お礼を言いつつ、主張をくみ取りながら自論を展開する。こういったコストがAI相手だと要らないのはメリットだと感じました。
(中国とかだと、質問した内容も全部国が監視してたりするのでしょうか?してそうですね。。。日本は、通信の秘密が憲法で保障されているので、そういった心配は【ある程度は】しなくていいとは思いますが、、、。
ChatGPTのGPT4が出ました。使ってますが驚きの一言です。
私は趣味で良くプログラムを書きますが、何の脈絡もなく、エラーコードを放り投げたらちゃんとした解決策、コードまで提供してくれます。
なんなら、要件さえキチっと提供すれば、コード提供までしてくれます。
これは、単なるトレンドではなく、今後はChatGPTに代表されるAIを前提とした業務遂行が当たり前になるでしょうね。MicrosoftもChatGPT搭載のOffice製品を出すようですし、わからないから聞く。をすっ飛ばして、自然言語で問いかけて、なんなら、手書きでイメージ図を見せてマクロ組んで。と吠えれば、コード生成までやってくれます。
今までは、人類の英知にアクセスするには検索テクニックやワードセンスなどある程度のクライテリアが必須でしたが、ChatGPTを使えば整理された形で、すぐに入手できます。機械化できる定常業務(経理・カスタマーサポートなど)はもうこれで十分じゃないですか。
、、、と思っていましたがもう既に、NHKの朝のアナウンサーの原稿読み上げはAI使っているみたいですね。あまりにも自然な日本語だったので、気づきませんでした。(個人的にはChatGPTの登場はインターネット、iPhoneに次ぐ衝撃です。)
これからGPT5,6とバージョンアップを重ねるそうですが、
そのころにはバーチャルアバターまたはアンドロイドが自然な表情で言語を話す絵面が想像できます。
かなり楽しみな世の中になってきました!
Google Chromeの拡張機能にChat GPTを追加して利用する動画が
ありました。とても面白かったので紹介しますね。
https://www.youtube.com/watch?v=meVhW79Zf6A