既得権益ってなんでしょうか?どう考えても必要ないのに国が独占業務を持っていることが既得権益だと思います。その人なり、その企業にしか出来ないことで独占していても既得権益とは言えないでしょうね。
医者
最大の既得権益が医者だと思います。凄腕執刀医だとか、専門医でもなきゃ、医者である必要ないことまで医者に独占業務を与えています。従って、医者でさえあれば三流でも最低保証が発生します。
研究医は製薬、医療機器など、巨大産業に対して販売認定権を持っていますし、家庭医は地方の素封家であることが多いので、政治家といえど、おいそれとは手が出せません。
医学部定員というのは賄賂、取引材料にも使われることが多く、有力政治家、官僚だけでなく、事業家の子弟も医者であることは珍しくありません。
莫大な財産を相続できるゲイツ氏の娘、ジョブズ氏の息子も医学生であるのは印象的ですね。底抜けの野望がなきゃまったりと医者やっているのが、最もコスパが良いということでしょう。
パイロット
自動運転の時代にパイロットなんて誰でもできるだろう?と思いますが、パイロットは頑なに既得権益を守っていますね。あり得ないような待遇を絶対に手放しません。
格安航空会社が自社育成パイロットを使うことで、パイロット組合の取り決めを無視した待遇を認めさせていますが、なかなか価格崩壊しないのはそもそもの資格取得ルールが変わらないからでしょう。
密接に軍事産業と結びつき、武力を持ってますから、発言力は強いです。民間機パイロットも元軍人の天下り先でもありますし、パイロット資格要件の緩和でインフレさせる動きがあろうものなら軍から圧力をかけるでしょう。
実際、王族が軍務をするのはどこの国でも同じですし、退役軍人が強烈な圧力団体であるのも世界中同じです。日本は敗戦によって骨抜きにされただけで、戦前は同じでした。暴力は最大の圧力です。
メディア
政治家子弟の就職先はメディア関係というのが相場です。バリバリの既得権益ですからね。某首相のロン毛息子がいい例ですけど、認可制である以上、勝手には始められない事業です。
新聞、ラジオ、テレビ、ネットと通信手段は変わってきてますが、情報の発信源を抑えるというのは政治の基本中の基本です。ある時は敵対、ある時は協調しますが、ズブズブですね。
となると、メディアは政治家の子弟を囲い込むのは当たり前です。権力者の子供が営業に来て追い返せる官僚なんているわけないです。権限は持ってますが、サラリーマンですから人事権持っている政治家に干されたら嫌ですしね。
従来型のメディアが力を失っても、次のメディアが力を持ち、政治家と繋がるだけでしょう。Google、Facebookに入る政治家子弟が目立つのは時間の問題です。シンガポール首相の長男はGoogleにインターンに行っていたみたいですね。
まとめ
権力を手にして清廉潔白で居られるわけがありません。出来るだけ利権を手放したくないし、インフラを誘導する新規参入を拒む為になんでもするのが当たり前でしょう。
自分の子供は可愛いものです。出来が悪い子ほど可愛いものです。だから、世襲政治家批判をしまくってた菅直人、菅義偉という読み方違いの首相まで上り詰めた政治家が息子可愛さに変節するわけです。
コネを行使される側の時はムカついて仕方ないのに、行使できる立場になれば、今まで言っていたことを前言撤回して行使するんだから人間など弱いものです。
弁護士、会計士、特定郵便局長などの既得権益が壊れてしまった職業もあるので、絶対に安泰とは言いませんが、既得権益を持つ職業は是が非でも守りに来ますよ。そんなのは当たり前です。
小生、A320パイロットを目指して訓練していた時期が有りましたが天文学的な訓練費と訓練時間に嫌気が差し、現在は貨物船に乗っています。
水先案内人も英語では『パイロット』と呼びますが彼らの業界も年寄りばかりの既得権益のカタマリです。日本で船乗りは不人気職として久しいですが今なら成り手が少なく引く手あまた、外航船乗組員なら数千万円を稼げますし1か月以上の連続休暇は普通です。船内は男社会ならではの部室の様なユルい雰囲気(ばら積み船等)が多いので、閉所ストレス耐性の有る若い人にはこれからもイケる硬い職業としてオススメしたいです。
空に憧れがある人ならば、グアムかフィリピンでPrivate Pilot License(PPL)でも取得して趣味でセスナ飛ばせばよいのです。それでも航空局への申請書類の多さと煩雑さにウンザリすると思いますがw
国民民主党の玉木氏が診療報酬を減らして医師の年収を下げたいと発言しましたね。ついに医師の既得権益に目をつけた政治家が現れたかと感じました。